FX会社の信託保全|破綻と倒産の歴史


FX会社の信託保全とはどのような仕組みなのだろうか?FX会社の信託保全を完璧に言える投資家はいないであろう。信託保全といっても投資家のお金を完全に信託保全する「完全信託保全」、自社の資金と分別管理している「分離保管」または「一部信託保全」とは大きく異なる。

これまで多くのFX会社が破綻・倒産してきた中で、つねに投資家の話題はFX会社の信託保全の仕組みにむいてきた。当サイトではFX会社の破たん・倒産の歴史と、信託保全をテーマにつづっていきたい。

■ FX会社の破綻・倒産の歴史

<レフコ(REFCO)事件 海外FX業者の信頼性>

平成17年10月、レフコグループ(REFCO)同年8月に上場した世界第4位の証券先物グループ)が米国の「連邦破産法(チャプター11)」を申請し、破綻。その理由は、CEOであったフィリップ・ベネットが巨額の横領をしていたことが発覚し、平成17年10月17日に米国連邦倒産法第11章の適用申請)し、グループFX会社も破綻した。ホームページでは証拠金が分別管理されており、レフコの倒産に耐えうるかのような記載がなされていたが、チャプターイレブンにより凍結され、証拠金は当初、10数パーセントが配当されるのみであるとされた。日本における被害額は証拠金残額で40億円程度であったそうだ。

<FX会社の破たんと訴訟のその後>

最後まで訴訟手続を行った被害者は、レフコジャパン(REFCO JAPAN)株式会社経由の被害者は証拠金の70パーセント、IB契約をしていたNDCオンライン経由の被害者は証拠金の75パーセントを回復できることになり、当初証拠金の10数パーセントしか戻らないのではないかと観測されていたのと比べると、大きな成果であったそうだ。

訴訟手続に参加した者によって日本の会社の名義で香港上海銀行の当座預金を仮差押したことで、米レフコグループの破綻に関する問題について、日本人顧客を無視又は軽視することができなくなり、最終的に日本顧客のほとんど全員が相当額の返還をうけることができたという副次的メリットを生じさせることができたとも考えられる。

より広くいえば、海外の大手FX会社であっても、そして、分別管理がされているといわれていても、破綻に伴うリスクがついて回るということが強く意識されるようになり、FX会社が信託保全の方法を採用し、その旨広告することが格段に増えていく契機となった。実務的には、金融商品販売法の積極的利用が試みられたということも特筆されて良い。訴訟進行は、比較的スムーズに行われたと感じられ、それは、法律構成の選択にも拠るものと考えられる。FX取引業者には信託保全を強制するべきであるが、信託保全の義務化によっても、業者の破綻による証拠金の欠損のリスクはなくならない。信託の更新頻度が日次でされても、レバレッジが数100倍の取引が自己取引(カバー取引を含む)としてされているのでは、証拠金欠損は日常的に起こりうる。分別管理の方法を改めると同時に、レバレッジ規制を行うことが不可欠であると考える。(あおい法律事務所のHPより)

■エフエックス札幌の債権者95%の損失

マスコミ報道によると、昨年10月に破綻し破産手続きを申請したエフエックス札幌の債権者への配当率は債権額の5.22%程度になる見通しであることが1月31日の債権者集会で明らかになった。投資家は同社に預けた証拠金のほとんどが戻ってこないことになる。
また、同社は昨年8月末には、自己資本規制比率が100%を割っているにもかかわらず、当局に虚偽の報告をしていたことも明らかになった。
その時点で正しく報告していれば、顧客の損失は軽微だったに違いない。虚偽の報告をしながら顧客資産をほとんど使い果たした経営者の責任は重い。FX業者は、金融商品取引法により証拠金分別管理を義務付けられた。しかし、経営者に悪意があれば、顧客資産は法律では守られないことの教訓となった。

■業者により違う証拠金信託契約

現在、多くのFX業者が、経営者が顧客資産を勝手に使い込むことができない仕組みとして、信託保全スキームを導入した。しかし、投資家は、「信託保全スキーム導入」と言うことだけで、安心するのは危険だ。業者が破綻しても証拠金全額を受け取ることができないかもしれない。何故なら、証拠金信託契約にはFX会社により個別性が強く色々な信託契約が現存し、契約内容の違いにより証拠金の保全範囲が異なるからだ。

■証拠金保全範囲確認のチェックポイント

残念ながら、全てのFX会社が証拠金信託契約の内容を公開しているわけでは無いので、個人投資家は、証拠金の保全範囲を知ることは難しい。直接その会社に問い合わせて確認する必要があろう。その時のチェックポイントは下記の通り。

1.週次信託か日次信託か

証拠金金額はその残高が刻一刻と変っているので、信託残高を修正する時期が短ければ短いほど、顧客資産の安全性が高い。経営状態が思わしくなくなったときに、顧客資産が経営者の意思のままになるリスクが小さいからだ。信託残高を修正する時期が週次か日次の違いである。
 

2.完全信託か一部信託か

完全信託とは顧客証拠金全額を信託保全するスキームであり、一部信託はカウンターパーティに担保金として差し入れた後の証拠金残高を信託保全するスキームである。そのFX会社が倒産した場合、完全信託の方が投資家には安全だ。
 

3.ネット金額か証拠金金額か

完全信託でも、@信託金額が証拠金金額そのものか、A証拠金額に「保有ポジションの含み損益+スワップ収益-取引手数料」を加減したネット証拠金額かの違いがある。長期保有目的の投資家にはスワップ収益や保有ポジションの含み益が大きな金額になるので、ネット金額が信託保全されるスキームの方が安心だ。

4.その他

信託銀行に信託保全に必要な金額を正しく報告しているかどうかを管理している役割を担っているのが、社内から選任された管財人である。
管財人が報告された金額が顧客の証拠金残高の合計に一致しているかどうかを確認し、かつその書類を保管しているかどうかもチェックポイントである。
さらに、信託銀行が定期的に顧客毎の証拠金明細書を徴収し、FX会社から報告された金額が顧客合計金額に一致しているか確認する契約であれば、顧客資産の安全度は大きい。現在、顧客明細を月次で徴収する信託契約があると聞いている。信託銀行が週次あるいは日次で確認する信託スキームであれば、経営者が証拠金を流用する可能性、それによる破綻の可能性は極めて小さくなろう。しかし、コスト負担が大きくなると言う問題がまだ解決されていない。(フォレックスプレスより)

以上からわかるがFX会社の信託保全の仕組みは極めて難しい。そもそも論として信託保全とはどのようなものなのだろうか?信託保全に関しては当サイトでは割愛する。参考になるFX比較サイトで確認してほしい。


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